毎号、編集長インタビューの人選に苦労します。「この方からお話を聴きたい」と思ってオファーしても、お断りされることの方が多いです。
数ヶ月前に田代まさしさんのWEBの記事やYouTubeの動画を観て、気になっていたにもかかわらず、夏号の制作に入ってからも他の方にオファーし続けていました。
理由は、過去に「あの人の次なら出ない」と言われてお断りされたことがあり、田代さんの場合もそうなる可能性があるのでは、と考えたからです。
入稿が近づく中、あらためて田代さんの動画や記事を見て、お顔が輝いているなあと思いました。「ヒロポン酢」という商品のWEBCMに出演したり、「マーシーのおくすり手帳」といったグッズを制作したりと“突き抜けた感”があり、コメントも面白くて格好良い。これほど『Chance!!』に相応しい人もそうそういない。ぜひとも田代さんにお願いしたい!という心の声に従いオファーしたところ、快くお引き受け頂きました。
原稿では、田代さんサイドから細やかに修正の指示がありました。それは“自分を良く見せる”という意図ではなく、すべて“誤解を招く表現を避ける“という意図によるものでした。これまでメディアでお話しされたことが曲解されたり一部だけ切り取られたりして、嫌な思いをたくさんされてきたのだろうなと思います。
また、インタビューの中で、ハローワークに行ってみたけれども採用してくれる会社がまったくなかったことに対し、「しょうがない」とおっしゃっていました。
でも、「しょうがない」ではいけない。そこを社会みんなで克服したいと思っています。
人は誰もが間違いや失敗をするのだから、その理由や背景を想像して、一緒に頑張ろうよといえる社会でありたい。それがヒューコメをやっている理由のひとつなのに、私が「次のオファーが」とか言っていてどうする。アホか。
私にできることは少ないですが、よい求人誌をつくる努力をすること、ネットワークを広げ、点と点を繋げていくことはできます。引き続き、よろしくお願いいたします。
2024年5月22日
Chance!!編集長 三宅 晶子