受刑者・出所者等を雇用する企業のための採用支援
お気軽にお問合せください。
TEL:050-3188-6011
【受付時間】9:00~18:00
【定休日】土日祝
公開日:2023年8月29日

 

先月、丸亀少女の家という女子少年院で、12名の少女たちに講話をさせて頂きました。当社の立場としては「就労」がテーマとなりますが、親から虐待を受けるなどして精神的にも自立からほど遠い彼女たちに、そんなテーマで話しても響くものが何もないような気がしました。そこで、「いい男を引き寄せるには」という切り口から、自分を好きになる→自分に自信をもつ→自立する、という流れで就労の話に繋げました。例によって羽目を外し、恋愛話の割合がだいぶ多くなってしまったことは反省しています。

質疑応答の時間もほぼほぼ恋愛に関する質問の中、ひとりの女の子から「女の友達ができません。どうしたらいいですか?」と聞かれました。そのとき私はうまく答えることができませんでした。「女って面倒くさいよね」と言うと、彼女も含め9割くらいが「ウンウン」と深く頷いていたけど、他の子も同じ悩みを抱えているようでした。

終わったあとで思ったのは、そういえば私も少女時代から40才を過ぎても、ずっと「親友」と呼べる女の友達を欲していたということ。「親友だよね」と言い合うと、とても安心して心地よかったこと。「親友」というのは彼氏彼女と同じで、私だけがあなたの特別な一番だよという「誓約」だったんだと思います。

一緒に笑ったり泣いたりして二人だけの時間を共有してくれる人が欲しかった。そんな人がいたら、家族から愛された記憶がなくても彼氏がろくでなしでも、「愛されてる」とか「親友に値する価値がある」って思えるからなんだと思います。彼女たちと同じように、自分も孤独だったんだなあと思います。精神的に自立したいと思うようになってからは、自然と素敵な友人ができて、「親友」を欲することもなくなりました。仲良しの友人たちと一緒に遊んだりどこかに泊まったりするのは、この年になっても楽しいです。

彼女が出院後にこの文章を見てくれることを願って書きましたが、私の答えが正解かはあまり大事ではなく。彼女が思ったことを、大人たちが真剣に考えてくれたかどうかが大事なんだと思います。もしかしたらそれによって、彼女は再び少年院に入らなくて済むのかもしれない。そしてそれは、彼女が少年院にいようがトー横にいようが同じことなんだと思います。社会で彼女らと一緒に考えてくれる大人を、増やしていきたいです。

2023年821

Chance!! 編集長

三宅 晶子

求人情報の無料閲覧・冊子購入はこちら↓

この記事のキーワード

この記事の著者

アバター画像
三宅 晶子
記事一覧